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Virtual Dyno(走行記録の出力カーブ)

保存した走行記録から、その走行の「回転数ごとの馬力・トルク」をシャーシダイナモ風のグラフで描きます。車の最大性能ではなく「この走行で使った出力の特性」が見えるのが特徴です。無料で使えます。

公開 · 2026年10月15日·最終更新 · 2026年10月15日

1.概要

Virtual Dyno は、走行記録に残っている燃料流量と回転数から、回転数ごとの出力(馬力)とトルクを計算してグラフにします。OBD2 アダプターで記録した走行なら、特別な操作なしで後から見られます。

シャーシダイナモは、車を台の上で全開にして「その車が出せる最大の出力」を測ります。Virtual Dyno が描くのは、普段の運転で実際に使った出力です。同じ車でも、走り方によってグラフの形が変わります。

シャーシダイナモVirtual Dyno
分かることその車が出せる最大の出力その走行で使った出力の特性
測り方台上で全開にして計測普段の走行記録を後から解析
必要なもの計測設備OBD2 アダプターとスマホ
値実測燃料流量からの推定(補正で精度を上げられます)

2.開き方

走行記録の詳細画面で、地図ブロックの左上にある Route ⇄ Dyno の「Dyno」をタップします。初めて開いたときに走行データ全体を解析するので、長い記録では数秒かかります。

デスクトップ版でも、走行記録の詳細画面で同じように切り替えられます(§7)。

3.グラフの読み方

白い線が出力(左軸、PS など)、緑の線がトルク(右軸、kgf・m など)です。それぞれのピークに、値と発生回転数が注記されます。単位は推定出力スロットの単位設定に従います。

グラフは、走行データ全体を回転数ごとに見て、その回転数で出ていた一番高い値をつないだもの(上側の包絡線)です。全開加速の区間だけを拾うのではなく、普段の加速もすべて材料になります。

横軸はその走行で到達した回転数の範囲だけを表示します。回っていない回転域は描きません。

例: 高速道路メインの走行では、トルクが低めに出る

軽バン(カタログ値 64PS / 9.7kgf・m)で高速道路を中心に走った記録では、出力のピークは 64ps @ 6600rpm とカタログ値どおりでしたが、トルクのピークは 7.3kgf・m @ 4000rpm でした。

高速道路の合流などで一気にアクセルを踏み込むと、回転はすぐに上の方へ行きます。そのため「高回転・高負荷」のデータは多く、「低回転で踏み込んだ」データはほとんど残りません。低回転で太いトルクが出るエンジンでも、その域を使っていなければグラフには出てこない、ということです。

  • 低回転のトルクを見たいときは、低めのギアで 2000〜3000rpm あたりから踏み込む加速が入った走行を使ってください。
  • 同じ道を同じように走った記録どうしを比べると、推定値のずれがほぼ相殺されるので、走り方の違いや、吸排気などを変えた前後の変化を比べやすくなります。
  • 「普段どの回転域を使って走っているか」が分かるので、ギア選びや、どこにトルクを足すかを考える材料にもなります。

出力の計算方式(推定出力スロット)について →

4.補正前と補正後を切り替える

v1.3.9 から、出力補正(§6)を適用した記録では、Dyno ブロックの左下に「補正前|補正後」の切り替えが表示されます。初期表示は補正後です。

切り替えると、グラフの線とピークの数値がアニメーションで移動します。縦軸は補正前と補正後の大きい方に合わせて固定しているので、補正でカーブがどれだけ動いたかを、そのまま見比べられます。

補正前の表示は、標準の係数で計算した値です(未補正のバッジが付きます)。表示を切り替えるだけで、補正のデータは変わりません。画面を開き直すと補正後に戻ります。

補正していない記録では、切り替えは表示されません。

5.画像で共有する

Virtual Dyno ブロックの右上にある共有ボタンをタップすると、SNS 向けの縦長画像(1080 × 1350 px、PNG)が作られ、共有シートから X・Instagram・LINE などに送ったり、写真に保存したりできます。無料で使えます(v1.3.7 以降)。

画像はアプリの外で単独で見られる前提で、グラフだけでなく「どの車の・どういう条件の数値か」も入れています。画像の文言は、国をまたいで見られるよう全言語共通で英語です。

補正前と補正後を切り替えられる記録では、いま表示している方の状態で画像が作られます。2 枚とも縦軸がそろうので、並べて投稿すると補正の効果がそのまま伝わります。

画像に入るもの内容
車両名車両プロフィールの「メーカー・車種名・型式」。未入力の場合は「--」
排気量・燃料記録したときの排気量と燃料種別(例: 660cc · Gasoline)
ピーク値最大出力・最大トルクと、それが出た回転数(大きく表示)
出力カーブVirtual Dyno のグラフ
走行情報記録日・走行時間・距離
補正状態補正後なら「Calibrated ×0.84」のように係数を、補正前・未補正なら「Uncalibrated」バッジと「Standard coefficient」を表示

地名・ルート・走行記録の名前は画像に入りません(自宅の場所などが分からないようにするため)。車両名の入力(メーカー・車種名・型式・年式)は車両プロフィールの「出力補正用の車両情報」で行います。車両プロフィールの編集は Premium の機能のため、無料でお使いの場合は車両名が「--」になります。

6.出力補正(Premium)

Virtual Dyno の右下にある「この走行で補正する」をタップすると、その走行の加速データから係数を測り直します。走行中の操作は不要で、普段どおり記録した走行をあとから解析します。

解析には車重が必要です。車両プロフィールの「出力補正用の車両情報」に、車検証の車両重量・乗員・荷物・変速機の種類(MT / AT / CVT)を入力してください。

加速したときに車が実際にした仕事(車速の変化と車重から計算)と、そのとき消費した燃料を突き合わせて、標準の何倍かを求めます。結果は「×0.84 / ばらつき ±7% / 通常加速ベース・勾配確認済み」のような形で表示され、「適用」すると推定出力スロットと Virtual Dyno の両方に反映されます。

加速度センサーの記録があれば勾配を判定して坂道のデータを除外します(G メータースロットを置いていなくても、v1.3.4 以降の記録には自動で入ります)。それ以前の記録は「勾配未確認」として、より多くの加速データを必要とします。

精度を上げるコツ:平坦な道で、40 → 80km/h くらいの加速が数回入っている走行を使ってください。パーシャル(軽い加速)だけの走行では係数が低めに出ることがあります。

補正は車両プロフィールごとに保存されます。標準に戻すには推定出力スロットの詳細設定にある「補正をリセット」を使ってください。

Virtual Dyno と画像の共有は無料です。実走データによる出力補正のみ Premium の機能です。

車両プロフィールについて →

7.デスクトップ版での表示

デスクトップ版でも、走行記録の詳細画面の Route ⇄ Dyno で Virtual Dyno を表示できます。モバイル版で補正した係数は、走行記録を送るときに一緒に引き継がれ、「補正済み」と表示されます。

デスクトップ版 v1.0.20 から、Virtual Dyno・推定出力・燃費の値と、走行記録の距離・平均速度がモバイル版と同じになりました。それ以前のバージョンでは、エアフローセンサー(MAF)の無い車などで値が数 % 高く出ることがありました。v1.0.20 に更新すると、保存済みの記録もそのまま正しい値で表示されます。

デスクトップ版では出力補正と、補正前⇄補正後の切り替えはできません(モバイル版の機能です)。

8.よくある質問

トルクがカタログ値より低く出ます

Virtual Dyno は「その走行で使った出力」を描くので、低回転で踏み込んでいない走行ではトルクのピークが低く出ます。§3 の例のように、高速道路で一気に踏み込む走り方では低回転域のデータがほとんど残りません。低いギアで 2000〜3000rpm から加速した走行で見てみてください。

カタログの馬力と違います

推定値は燃料の消費量から求めた値で、測り方がカタログ値とは違います。出力補正を行うと、多くの車でカタログ値に近い値になります。

無料で使えますか?

Virtual Dyno と画像の共有は無料です。実走データによる出力補正は Premium の機能です。

過去の走行記録でも見られますか?

見られます。v1.3.7 以降で記録した走行は記録したときの車両プロフィール(燃料種別・補正係数)で、v1.3.6 以前の記録はいま選んでいるプロフィールで計算されます。v1.3.4 より前の記録には加速度センサーのデータが無いため、出力補正では「勾配未確認」として扱われます。

共有画像の車両名が「--」になります

車両プロフィールの「出力補正用の車両情報」でメーカー・車種名・型式を入力してください(Premium)。v1.3.6 以前の記録や、記録したプロフィールを削除した記録では、違う車の名前が出ないよう「--」になります。

デスクトップ版とモバイル版で値が違います

デスクトップ版を v1.0.20 以降に更新してください。それ以前のバージョンでは、一部の車で燃料流量の計算式がモバイル版と違っていました。

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iOS / Android で無料でお試しいただけます。