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デスクトップ版の動画インポート・書き出し

デスクトップ版 OBD-NINJA では、既存の走行セッションに録画済み MP4 を後から紐付ける「インポート」と、テレメトリ HUD を合成した MP4 を生成する「書き出し」が行えます。ダッシュボードレイアウトはもちろん、元動画と連動する GT View レイアウトにも対応しています。

公開 · 2026年4月17日·最終更新 · 2026年4月17日

1.概要と対応環境

モバイル版で収録した動画だけでなく、アクションカメラ等で撮影した MP4 をセッションに紐付けたり、テレメトリを合成した動画ファイルとして書き出したりできます。インポート・書き出しの両方で同梱の FFmpeg を使用するため、追加のインストール作業は不要です。

HDR 書き出しを利用する場合のみ、対応するハードウェアエンコーダが必要になります。それ以外の機能は標準的な macOS / Windows 環境で動作します。

対応 OSmacOS / Windows デスクトップ版
エンコーダ同梱の FFmpeg を使用(インストール不要)
HDR 書き出し (macOS)Apple Silicon / Intel Mac の VideoToolbox HEVC ハードウェアエンコーダ
HDR 書き出し (Windows)NVIDIA NVENC / Intel Quick Sync / AMD AMF の HEVC エンコーダ
モバイル版での動画書き出し非対応(本機能はデスクトップ版専用)

2.動画インポート

モバイル版で収録できなかった動画や、アクションカメラ等で撮影した MP4 を、後から既存の走行セッションに紐付けられます。インポートした動画は再生画面や GT View 書き出し時の背景映像として使用されます。

インポート手順

  1. ホーム画面の「View Driving Logs」から記録一覧を開き、動画を紐付けたいセッションを選択します。
  2. レコード詳細画面の「動画」項目の横に「インポート」ボタンが表示されます(動画未登録のセッションのみ)。
  3. ボタンを押してファイル選択ダイアログで取り込む MP4 ファイルを選択します。
  4. 進捗ダイアログが表示され、% とバイト数がリアルタイムに更新されます。必要に応じて「キャンセル」で中断できます。
  5. コピー完了後、メタデータ(開始時刻・再生時間)が自動解析され、セッションに紐付きます。
  6. 「動画をインポートしました」というスナックバーが表示されたら完了です。再生画面で利用可能になります。

対応フォーマット

対応形式は MP4 (.mp4) のみです。拡張子が .mp4 であれば H.264 / HEVC などコーデックを問わず取り込めます。

ただし再生・書き出し時には OS のデコーダ(macOS の AVFoundation / Windows の Media Foundation)でデコードできる必要があります。

コピー動作の仕様

転送方式4 MB ずつのチャンクコピー(ストリーミング書き込み)
保存先アプリのドキュメントフォルダ配下 videos/imported_<タイムスタンプ>.mp4
元ファイルそのまま残ります(移動ではなくコピー)
キャンセル時コピー途中のファイルは自動削除
失敗時エラーダイアログ表示 + 部分ファイル削除

メタデータ解析(開始時刻の推定)

テレメトリと動画を正しく同期させるため、以下の優先順位で動画の開始時刻を決定します。

  1. ffprobe / ffmpeg による解析:動画内の creation_time タグと再生時間 (duration) を参照
  2. ファイル名からの推定:YYYYMMDD_HHMMSS 等の日時らしき文字列が含まれる場合に利用
  3. セッションの開始・終了時刻と再生時間からの補正(最終フォールバック)

動画の開始時刻は HDR 書き出しやテレメトリ同期に必須です。creation_time タグを保持した元の MP4 を取り込むことを推奨します。ファイル名変更や再エンコードでタグが欠落した場合は、セッション開始時刻から推定されるため時刻が完全には一致しない場合があります。

インポート後の挙動

  • レコード詳細の「動画」項目が「あり」に切り替わります。
  • 再生画面でテレメトリと同期した状態で動画が再生されます。
  • 書き出し画面で GT View モード・HDR 書き出し・グリッチエフェクトが有効化できるようになります。

やり直し / 差し替え

既にインポート済みのセッションにはインポートボタンは表示されません。差し替えたい場合は、レコード詳細のメニューから一旦動画を外してから再度インポートしてください。

3.書き出しの開始方法

  1. 記録一覧から書き出したいセッションを選び、再生画面を開きます。
  2. 再生を任意の位置で一時停止し、画面の書き出しボタンを押します(再生中に押した場合は自動的に一時停止)。
  3. 書き出し設定画面が開くので、解像度・FPS・速度などのオプションを選びます。
  4. 「書き出し開始」ボタンを押すと、保存先とファイル名を尋ねるダイアログが表示されます。
  5. 保存先を確定するとエンコードが始まり、進捗ダイアログが表示されます。
  6. 完了すると書き出したファイルが OS のファイルマネージャ(Finder / Explorer)で自動的に選択表示されます。

書き出し対象はセッションの先頭から末尾までです。特定区間だけの切り出し(トリム)は現時点では未対応です。

4.書き出し設定

書き出し設定画面では、解像度・FPS・速度・映像エフェクト等を選択できます。向き(横 / 縦)は再生画面のレイアウトから自動判定されます。

解像度

選択肢ピクセル用途の目安
720p1280 × 720SNS 共有・軽量ファイル
1080p1920 × 1080標準(既定値)
4K3840 × 2160高画質・編集素材

向きは再生画面のレイアウトに合わせて横 / 縦が自動判定されます。

FPS(フレームレート)

24 / 30 / 60 から選択できます。既定値は 30 です。

  • 24 fps: 映画風の見た目
  • 30 fps: 汎用的な標準値
  • 60 fps: 滑らかな動き(ファイルサイズは約 2 倍)

速度

選択肢内容
等速 (1x)実走行と同じ長さの動画を生成
2x / 4x / 8x2〜8 倍速。長時間の走行を短くまとめたいときに使用

タイムラプス映像(4x 以上かつ元動画がある場合)

ON にすると元動画のフレーム更新を間引き、タイムラプス特有のコマ送り感を強調します。元動画フレームは 12fps 相当で更新され、その上にテレメトリ HUD が重なります。

HDR 書き出し(GT View のみ)

ON にすると HEVC (H.265) の 10bit / BT.2020 / PQ カーブで書き出します。対応ディスプレイでは鮮やかな色域と高輝度で再生されます。

有効化には以下の条件をすべて満たす必要があります

  • レイアウトが GT View であること
  • 元動画が存在すること
  • 元動画の開始時刻情報があること
  • 対応するハードウェア HEVC エンコーダが OS 上で利用可能なこと
  • HDR書き出しはGT Viewのみ対応です
  • HDR書き出しには元動画が必要です
  • HDR書き出しには動画の開始時刻情報が必要です
  • HDR書き出しには対応するHEVCハードウェアエンコーダが必要です

HDR とグリッチエフェクトは排他関係です。HDR を ON にするとグリッチは自動で OFF になります。

グリッチエフェクト(元動画がある場合)

RPM に連動した映像ノイズを元動画に重ねる演出です。

  • 低 RPM 時はほぼ無効
  • 高 RPM 時に強く乱れる
  • HDR 書き出し時は選択できません

推定ファイルサイズ

設定を変えるとリアルタイムで概算値が更新されます。

  • 1080p / 30fps / 等速で約 80 MB/分が基準
  • 解像度・FPS・収録時間・速度倍率から算出
  • あくまで概算で、映像の複雑さにより ±30% 程度前後します

5.処理の流れと所要時間

書き出し処理の流れ

進捗ダイアログには以下の状態が順に表示されます。

  1. 準備中…:入力データの検証とテンポラリ領域の確保
  2. フレーム抽出中…(GT View のみ):元動画のフレームを PNG として展開
  3. レンダリング中…:HUD を合成してフレーム画像を生成
  4. エンコード中…:FFmpeg で MP4 にエンコード
  5. 完了

経過時間 / 残り時間も表示されます。キャンセルボタンで中断でき、中途半端な出力ファイルは自動削除されます。

書き出し時間の目安

モード内容概算時間
ダッシュボード1080p / 30fps / 60 秒30〜40 秒
GT View1080p / 30fps / 60 秒60〜80 秒
タイムラプス 8x1080p / 30fps / 60 秒分を 7.5 秒に圧縮5〜10 秒
4K 書き出し30fps / 60 秒2〜3 分

所要時間は PC のスペックや元動画の長さにより変動します。

6.ディスク容量と出力ファイル仕様

ディスク容量(GT View 使用時)

GT View モードでは元動画のフレームを一時的に PNG で展開します。長尺 + 高解像度の組み合わせでは空き容量に注意してください。

解像度30fps × 60 秒30fps × 10 分
720p約 0.9 GB約 9 GB
1080p約 1.8 GB約 18 GB
4K約 5.4 GB約 54 GB

テンポラリファイルは書き出し完了後に自動削除され、アプリ起動時にも残骸があれば自動清掃されます。

出力ファイル仕様

形式MP4(H.264、HDR 時は HEVC)
既定のファイル名obd_ninja_<タイムスタンプ>.mp4
音声元動画ありかつタイムラプス OFF のときに元動画の音声を AAC 128kbps で含めて出力(速度倍率に合わせて伸縮)。元動画なし、またはタイムラプス ON 時は無音。
色域 (SDR)BT.709
色域 (HDR)BT.2020 / PQ (SMPTE 2084)、10bit (p010le)

7.トラブルシューティング

インポートおよび書き出しで発生しやすい症状と対処法です。

症状対処
インポートボタンが表示されない既に動画が紐付いています。差し替えるには先に既存の動画を外してください。
ファイル選択後にすぐエラーになるディスクの空き容量を確認してください(元ファイルと同サイズの空きが必要)。
インポート後に再生できないコーデックが OS 標準プレイヤーで非対応の可能性。H.264 の MP4 に変換してから再取り込みしてください。
動画とテレメトリがずれるcreation_time タグが欠落しているとセッション開始時刻に揃います。モバイル版で収録した動画、または creation_time を保持した状態で取り込んでください。
「書き出しに失敗しました」と表示される保存先ディスクの空き容量を確認し、元動画ファイルが移動・削除されていないか確認してください。再生ポイントが 2 点未満の極端に短い記録は書き出せません。
HDR トグルが有効にならない設定画面のサブテキストに理由が表示されます。GT View レイアウト・元動画の有無・OS のハードウェア HEVC エンコーダを順に確認してください。
出力動画の色が薄く見える(HDR 書き出し後)HDR は対応プレイヤー・対応ディスプレイでの再生が前提です。SDR ディスプレイで再生するとトーンマッピングによりコントラストが弱く見えることがあります。
4K 書き出し中にアプリが重くなる1 フレームあたりの負荷が大きいため、他のアプリを閉じる、1080p に落とす、タイムラプス ON で総フレーム数を減らす、などで改善します。
キャンセル後に中途半端なファイルが残っている通常は自動削除されますが、強制終了時などに残る場合があります。次回アプリ起動時に exports/temp_* 領域が自動クリーンアップされます。

8.既知の制限

  • 区間切り出し(トリム)には未対応です。書き出し対象はセッションの先頭から末尾までです。
  • タイムラプス書き出し時は常に無音になります(元動画の音声は含まれません)。
  • ウォーターマーク / テキストオーバーレイには未対応です。
  • 縦動画プリセット(Instagram / TikTok 向け)は今後の拡張予定です。

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